税金基礎知識ブログ

税理士顧問料の相場は月額3万円!?安い税理士と高い税理士の決定的な違い

税理士顧問料の相場は月額3万円!?安い税理士と高い税理士の決定的な違い

「税理士顧問料の相場ってどのくらい?」
「税理士に顧問料として3万円月額払っているけど高い?」

このような疑問や不安を抱えている人は少なくありません。

結論から言いますと、事業規模や契約内容によって変化しますが、税理士顧問料の平均は3万円程度だと言われています。

ただし顧問料が高いと思うか安いと思うかは、税理士がどれだけ仕事を行っているかによって変わってくるでしょう。

今回は税理士顧問料相場の紹介と、高い税理士と安い税理士との違いについて紹介します。

税理士顧問料の相場は月額3万円?

税理士と顧問契約を結んだ場合、顧問料の相場はいくら位なのでしょうか。

顧問契約の際にかかるコストは

  • 顧問契約:月額顧問料+決算書作成料+記帳代行等オプション費用
  • 決算申告のみ:決算書作成料+記帳代行等オプション費用

以上のような構造となっており、だいたい月額3万円前後、決算報酬が約20万円前後となっています。

尚、税理士顧問料の相場は

  • 日税連(税理士の登録団体)による税理士実態調査
  • 税理士紹介サイトに掲載されている費用相場

等が参考になります。

顧問料相場は会社の事業規模によって変化するものの、おおよそ月額3万円程度と考えていて問題ありません。

尚、税理士の基本業務である

  • 税金計算
  • 会計処理(仕訳・給与計算・年末調整等)
  • 税務申告
  • 税務調査立会

以上の業務の他に

  • 融資斡旋
  • 補助金申請
  • 助成金申請
  • 事業承継相談

等を顧問税理士に依頼したい場合は、別途オプションが必要になるケースが多いので注意して下さい。

日税連から見る税理士顧問料

日税連による実態調査では以下のような結果が報告されています。

税理士報酬 事業者割合
10,000円以下 7.7%
30,000円以下 52.7%
50,000円以下 27.7%
それ以上 11.9%

税理士紹介サイトから見る税理士顧問料

税理士紹介サイトから見る税理士顧問料は以下のようになっています。

顧問料(月額) 決算申告(年額) 記帳代行(月額)
~1,000万円 1.5万円 10.7万円 +0.6万円
1,000万円~3,000万円 1.9万円 12.9万円 +0.7万円
3,000万円~5,000万円 2.3万円 15万円 +1.1万円
5,000万円~1億円 2.9万円 17.3万円 +1.5万円
1億円~5億円 4万円 21万円 +1.7万円
5億円~10億円 5万円 23.5万円 +2.6万円
10億円~ 要相談 要相談 要相談

顧問料に関しては年2回~3回程度の訪問で算出しております。毎月訪問の場合は以上から+10,000円程度となります。

また事業規模によっても顧問料が変化しますので、おおよその平均値として参考にしてみて下さい。

低価格な税理士はスポット業務のみ行う

月額1万円などの低価格で業務を受託する税理士も一定程度いますが、そのような場合は「税金の計算のみ行う」などスポットでの業務しか行いません。

そのため、会計や税務処理以外にも、

等を顧問税理士に頼みたくても、月額1万円程度で委託している場合は業務の依頼を受けてくれない可能性が高いです。

というのも、税理士報酬はほぼ税理士の人件費であることから、「税理士報酬が低い=税理士が事業者にかけられる時間も少ない」ということになります。

もし税金計算以外にも頼みたいことがあるのなら、そこは別途で相談しオプション料金を追加で支払うということになるでしょう。

格安税理士の業務

例えば、月額1万円の格安税理士で行ってくれる業務は以下のようなものになります。

  • 年1回の訪問
  • 決算書の作成のみ(決算料は別途必要)
  • 税金の計算のみ

ここに別途オプションとして

  • 給与計算
  • 年末調整
  • 仕分け作業
  • 税務調査立会

以上のように依頼したい業務を追加していくことになります。

顧問料が高い税理士は事業をトータルでサポート

顧問料が安い税理士がスポット業務のみの対応になるのに対して、顧問料が高い税理士は基本業務の他にも様々な経営サポートを行ってくれます。

例えば

  • キャッシュフロー計算書
  • 月次決算書
  • 経営計画書

等の作成も行ってくれます。

特に月次決算書は、月次で会社の資産・負債の状況及び、直近の事業での利益確保状況が分かるため経営の戦略が立てやすいです。

また、キャッシュフロー計算書があれば負債の返済を本業の利益で賄えているかを確認出来るため、万が一自己資金を切り崩している状況が判明すれば、早い段階で金融機関に資金調達を依頼出来る等手遅れになる前に対策することが可能です。

特に規模が大きくなってくると、不採算事業がどこなのか?キャッシュフローが取れているのか?という点が見えにくくなりがちです。

毎月税理士にデータを作成させることによって正確で適切な経営判断が出来るようになります。

自分の事業に必要なサービスやサポートであれば、顧問料が多少高くても税理士に依頼する方が賢明な場合も多いです。

まとめ

  • 税理士顧問料は月額3万円程度
  • 月額1万円程度の格安税理士は税金計算などスポット業務しか行わない
  • 顧問料が高い税理士は「月次決算書作成」等経営判断に必要な書類の作成も行ってくれる

月額で費用がかかる顧問料。出来れば安く抑えたいと考えている経営者も多いでしょう。

しかし、単純に安ければいいという訳ではなく、自分の会社にとって必要なサービスの提供を受けているかどうかという点が重要になってきます。

もし必要なサービスを受けられておらず顧問料が高いと思っている人は、税理士に顧問料の相談をしたり、他の税理士に委託先を変えるなど検討されるのが良いでしょう。

インボイス制度関連記事

  1. 登録されている記事はございません。
注目記事 最新記事
  1. 別表六(三十一)の誤記載に注意喚起
  2. 外国為替相場の著しい変動あり15%ルールとは
  3. 社会保険の「年収130万円の壁」注意点や例外
  4. 副業が事業所得となる基準
  5. M&Aにおける失敗事例について
  1. 「フリーランス・事業者間取引 適正化等法」が施行されます
  2. スポットワーカー利用の留意点
  3. 自然災害と時間外労働
  4. 小規模宅地等の特例 -限度面積要件-
  5. 令和5年度個別労働紛争解決制度 いじめ・嫌がらせが最多

税務知識ブログカテゴリー

PAGE TOP