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破産した後でも資金調達することが出来る?

破産した後でも資金調達することが出来る?

「自己破産したけどもう一度事業に挑戦したい」
「破産した後でも資金調達する方法があるって本当?」

このような疑問や不安を抱えている人は少なくありません。

結論から言いますと、自己破産して廃業した人が再度事業に挑戦するために資金調達することは可能です。

日本政策金融公庫が行っている再挑戦支援資金は、災害や感染症の拡大によって廃業を余儀なくされた人が、事業を再度挑戦する際の資金調達方法として利用が出来ます。

利用を検討したい人のためにも、今回は再挑戦支援資金について詳しく説明していきます。

破産しても資金調達出来る「再挑戦支援資金」とは

再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)というものがあるのをご存じででしょうか。

一度事業に失敗した人に対して再挑戦を支援する資金で、いわゆる「自己破産した人」や「廃業経験者」の人向けに対する資金調達方法です。日本政策金融公庫へ申込することで利用することが可能です。

一般的に破産した人の資金調達は困難ですが、そのような人たちを支援する融資制度になっています。

再挑戦支援資金の利用対象者

新たに開業する人または開業後概ね7年以内の人で次の全てに該当する人が対象となります。

  1. 廃業歴等を有する個人または廃業歴等を有する経営者が営む法人であること
  2. 廃業時の負債が新たな事業に影響を与えない程度に整理される見込み等であること
  3. 廃業の理由・事情がやむを得ないもの等であること

1番に関しては単純に「廃業歴があるかどうか」という部分ですので、この資金を必要としている多くの人が該当すると思われます。

2番に関しては、廃業した時の負債が新たな事業に影響を与えないことが条件となりますが、簡単に言えばその負債の返済が確実に行われることが条件であると言えるでしょう。

尚、日本政策金融公庫では具体的に負債額はどの程度までという記載はありませので、確実な返済が可能かどうかが重要になります。

3番に関して、廃業に追い込まれた原因がやむを得ないことが必要になります。

例えば、「災害」「感染症」等自分ではどうしようも出来ない原因で廃業した場合は対象になりますし、他にも自己破産による廃業の場合でも再挑戦支援資金は対象となります。

再挑戦支援資金の審査ポイント

廃業した理由や、今後の改善計画をしっかり作ることが審査通過のポイントとなります。

具体性を持った事業計画がなければ利用することが難しいので、まずは廃業した原因と解決方法、今後の展望についてしっかり計画を作ることが大切です。

一般的には一度経験している事業での再挑戦となりますが、新規分野での展開も可能です。

再挑戦支援資金の使い道

再挑戦支援資金は、新たに事業を始めるため、もしくは事業開始後に必要とする設備資金および運転資金として利用できます。

再挑戦支援資金の融資限度額

融資限度額は以下の通りになっています。

【国民生活事業 再挑戦支援資金】

設備資金が7,200万円以内、内運転資金が4,800万円以内

【中小企業事業 再挑戦支援資金】

設備資金が7億2,000万円以内、内運転資金が2億5,000万円以内

尚、国民生活事業及び中小企業事業については後述します。

再挑戦支援資金の金利

再挑戦支援資金の金利は、変動金利となっています。

変動金利は基準利率に応じて変化しますので、日本政策金融公庫の基準利率を都度確認するようにして下さい。

金利情報|国民生活事業(主要利率一覧表)|日本政策金融公庫
日本政策金融公庫(略称:「日本公庫」)の金利情報をご紹介いたします。

ただし、以下に該当する人が必要とする資金は特別利率が適用されます。

  1. 女性または35歳未満か55歳以上の方[特別利率A](土地取得資金は基準利率)
  2. 技術・ノウハウ等に新規性がみられる方(注)[特別利率A・B・C](土地取得資金は基準利率)

再挑戦支援資金の返済期間

再挑戦支援資金の返済期間は以下のようになっています。

設備資金 20年以内(内据置期間2年以内)
運転資金 7年以内(内据置期間2年以内)

再挑戦支援資金の担保・保証人

再挑戦支援資金の担保・保証人は、申込人の希望や資産状況等を確認してから相談により決定します。

国民生活事業と中小企業事業による条件の違い

再挑戦支援資金には「国民生活事業」と「中小企業事業」の2種類あります。それぞれ融資限度額等に違いがありますので確認しておきましょう。

国民生活事業 中小企業事業
対象者
  • 個人事業主
  • 小規模事業者
  • 中小企業
限度額 7,200万円 7億2,000万円
利率 基準利率2.06%~2.55% 基準利率1.11%~1.40%
返済期間 設備資金20年、運転資金7年以内 設備資金20年、運転資金7年以内

まとめ

  • 再挑戦支援資金では自己破産を含む廃業を余儀なくされた人が再度事業に挑戦する際に利用できる資金調達方法
  • 融資限度額は国民生活事業の場合7,200万円、中小企業事業の場合7億2,000万円
  • 融資期間は設備資金で20年、運転資金で7年以内となっている

自己破産を含む廃業をした人は資金調達するのは簡単な事ではありません。

しかし昨今の感染症拡大を含む、やむを得ず廃業した場合は、日本政策金融公庫が再挑戦を支援してくれます

今後近い将来再度事業に挑戦したいという人は、ぜひ資金調達の際には日本政策金融公庫の再挑戦支援資金の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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