「顧問税理士はいらない?」
「顧問税理士を付けるとどんなメリットがある?」
このような不安や疑問を抱えている人は少なくありません。
結論から言いますと、会社の規模にもよりますが、顧問税理士は必要だと言えるでしょう。
近年、会計ソフトが充実してきたことにより税理士を付けていない人が増えてきたことから、税理士不要論が目立ってきています。
しかし、税法は複雑でかつ頻繁に改正されるため、会計ソフトを信頼して申告していたら、いつの間にか税務署に指摘されるなんて事態になるかもしれません。
そこで、今回は、顧問税理士はいらないと言われる理由と併せて、顧問税理士を付けるメリットまで紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
【目次】
顧問税理士はいらない?
顧問税理士がいらないと言われる理由として挙げられるのが以下の3点です
- 会計ソフトの充実
- 会計に対する学習難易度が下がる
- 税理士とのコミュニケーション
それぞれについて詳しく解説していきましょう。
会計ソフトの充実
会計ソフトが充実して、知識が無くてもある程度確定申告できるようになったことが、顧問税理士が不要と言われ始めた理由の一つです。
特にクラウド会計ソフトは、利用している事業用クレジットカードや銀行口座と連携させることで、自動的に帳簿への記入をすることが出来ます。
クレジットカード連携の記帳は、勘定科目への振り分けも自動で行ってくれるため、会計上の大きなハードルであった「振替先が分からない」という人でも問題なく利用できます。
自分でわざわざ帳簿を付ける必要もありませんし、ソフトによってはそのまま確定申告に必要な書類を作成してくれるものもあります。
税理士の基本業務である「記帳」「税計算」「確定申告」まで全て全自動で行ってくれる会計ソフトを利用していれば、高い顧問料を支払ってまで顧問税理士を付ける必要ないと考えてしまう理由も理解できます。
会計に対する学習難易度が下がる
以前までは、確定申告や記帳業務をする際の「勘定科目」が分かりにくく、会計業務は税理士に依頼するというのが一般的でした。
しかし、インターネットの発達により、分からないことはすぐにネットで調べられるようになったことで記帳も出来るようになり、独学で確定申告までする人も増えてきました。
調べればある程度自分で出来るように変化したことも要因の一つでしょう。
税理士とのコミュニケーション
そもそも税理士とのコミュニケーションを苦痛だと感じ、税理士を付けていない人も一定数います。
昔であれば、どんな税理士であっても頼らざるを得ないこともありましたが、現代では税理士がいなくても独学で会計を学べるようになりましたから、わざわざ税理士を付ける必要がないと感じている人も多いようです。
顧問税理士は本当にいらないのか?
紹介したように顧問税理士がいらないと感じている人は一定数いますが、本当に必要ないのかはしっかり考える必要があります。
例えば、顧問税理士をつけた場合、以下のようなメリットがあります。
- 正確な税務申告が可能
- 節税について具体的にアドバイスがもらえる
- 資金繰り相談にも乗ってくれる
- 税務調査に対応してくれる
- 人件費を抑えられる
それぞれについて詳しく解説していきましょう。
正確な税務申告が可能
顧問税理士契約をする上で最大のメリットは、正確な税務申告が可能となる点です。
どれだけ会計ソフトが発達しても、その申告をするのは自分です。
会計のプロでは無い以上間違いが起こることもありますし、経費にできるものが経費計上されておらず税金を多く払うなんてこともあり得ます。
一番大きな問題になるのは、経費にならないものを過剰経費にしてしまって、意図せず脱税を指摘されてしまうケースです。
仮に間違って計上していたとしても申告したのは自分自身のため、最後は自分で責任を取らなければいけません。
節税について具体的にアドバイスがもらえる
税理士であれば、具体的に節税についてアドバイスをもらえます。
例えば、事業用設備を導入しようとする際に、申告前に今期の利益についてもある程度把握してくれるので、どの程度の投資が適正かあらかじめ計算することも可能です。
資金繰り相談にも乗ってくれる
税理士は税務だけではなく、会計の専門家でもあるので、企業の財務分析をしつつ資金繰りが必要な場合には相談にも乗ってくれます。
場合によっては一緒に金融機関に同席してくれたり、事業計画書を作ってくれたりすることもあります。
税務調査に対応してくれる
税務署による税務調査は原則事業者のみで受けなければなりませんが、税理士は税務調査に立会することが出来ます。
税務署の質問事項は専門的なものも多いため、税の専門家に同席してもらう方が安心です。
人件費を抑えられる
意外と思われますが、会社に会計担当の事務員を採用するよりも税理士に丸投げしてしまった方が人件費を大幅に抑えることが出来ます。
もちろん税理士の方が専門性は高いため、経費計上で間違えることがほとんどありません。
専門家を比較的安い費用で利用していた方が会社としてメリットが大きい場合も多いです。