「税務調査はいつ頃行われるの?」
「税務調査にはどんな種類があるの?」
このような不安を抱えている人は少なくありません。
結論から言いますと、税務調査は一年中行われています。
しかし、税務調査も来る可能性が高い時期と低い時期があります。
今回は税務調査はいつ来る?について解説していきます。
税務調査はいつ来る?
税務調査がいつ行われるのか事前に知っておきたい人も多いでしょう。
税務調査は一年を通じて行われるますが、一般的にピークは秋ごろと言われています。
毎年9月~11月に最も多く税務調査が行われます。
【税務調査のピーク】
月 | 可能性 | 備考 |
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1月~3月 | 低 |
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4月~6月 | 低 |
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7月~8月 | 中 |
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9月~11月 | 高 |
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12月 | 低 |
|
一年の内でも秋口の調査が多いことから、対策等しっかりして税務調査に望みたいものです。
調査は突然来る?
税務調査は突然来ると思っている人が多いですが、実はほとんどのケースで事前に通知が行われます。
税務調査には
- 任意調査
- 強制調査
の2つがあります。
それぞれ確認していきましょう。
任意調査
任意調査とは、納税者の同意の下行われる調査のことを言います。
税務調査の内約8割がこの任意調査となっています。任意調査では
- 準備調査
- 事前通知
- 実地調査
の順で行われます。
- 準備調査
準備調査とは、調査を担当する税務署のチームが、事前に納税者のデータを確認し税務調査の準備を行います。
準備調査では、開業届けから過去の納税、申告状況について調査されます。
この準備調査で脱税の疑いが高い順に、税務調査を行っていくことになります。
- 事前通知
事前通知と実地調査前に実地調査の日程について通知が来ることを言います。
ある程度余裕を持った日程で事前通知が行われるため、万が一日程が合わない場合は別日に変えてもらう等柔軟な対応もしてくれます。
ただし、日程調整は可能でも税務調査を断る事は原則できません。任意調査とは言え、基本的に拒否権は納税者側には無いのです。
- 実地調査
実地調査とは、実地(納税者の事務所)に税務署職員が訪問して行う調査の事です。
実地調査では
- 帳簿の確認
- 通帳の確認
- ヒアリング
等が行われます。また場合によっては事務所以外の倉庫や店舗にも訪問し調査することがあります。
尚、飲食店等の現金商売を行っている納税者の場合は「現況調査」という調査が行われる可能性があります。
現況調査は事前通知なくレシートの発行状況やレジ現金の管理状況等が確認されるため、注意する必要があります。
強制調査
強制調査は任意調査とは違い事前通知なく行われます。
事前通知がない場合は、裁判所からの「強制調査許可状」を持って実施され、納税者は拒否することが出来ません。
強制調査が行われるのは、多額の税金を脱税していると疑われる悪質なケースや、事前通知すると脱税を隠ぺい工作する可能性があるなどのケースです。
脱税等の違法行為が確認されたら、告発され刑事罰を受ける可能性もあります。
延滞税や加算税だけでは無く、刑事罰を受ける可能性も考えると、正確な申告をしておくことが一番リスクのない方法であることが分かるでしょう。
税務調査の対策は税理士へ
税務調査はほとんどの場合事前通知が行われるため、税理士に依頼して出来る限り対策を講じた方が良いでしょう。
会計や税務について良くわかっていない人の場合、税務署職員の質問やヒアリングに上手く答えられないケースも多いです。
しかし、税務署側は
「自分の会計方法をしっかり理解していない」=「会計基準が適当で脱税の疑い」
と考えます。
そのためしっかりとヒアリングに対応出来るようにしなければなりません。
税理士に依頼することで、長年の経験から税務調査の傾向や対策を講じることが出来ます。
また実際に立会をしてもらって、税務調査そのものの対応を税理士に依頼することも可能です。
顧問税理士として契約しているなら尚更連絡をするようにしましょう。
まとめ
- 税務調査は1年中行われるがピークは空き(9月~11月)
- 税務調査の任意調査は事前通知が行われる
- 税務調査の対策は税理士に相談
税務調査は基本的に秋に多く行われます。
また、税務調査の前にはほとんどの場合事前通知が行われる事から、しっかり対策を講じることが可能です。
事前通知が行われたら、早めに税理士に相談するようにしましょう。場合によって立会をしてもらう等対策を講じて下さい。
税理士に対応してもらうことで、税務調査中も不安なく事業に専念することが出来ます。