「M&Aをどうしても成功させたい!」
このような不安を抱えている人は少なくありません。
結論からいますと、M&Aを成功させるために重要なポイントが7つあります。
今回は、絶対にM&Aを成功させたい人のために、ポイントを徹底的に解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください
【目次】
M&Aを成功させるポイント7点
M&Aを成功させるためのポイントは大きく分けて7つあります。
- 早めの行動
- 自社への理解
- デューデリジェンス
- 経営者同士の人間関係
- 取引金融機関との協力
- 従業員や取引先との関係
- シナジー効果
それぞれについて詳しく解説していきましょう。
早めの行動
M&Aは何よりも「早めの行動」をすることが重要になります。
なぜならM&Aは業界特性や経済の状況、買収企業の財務状況等日々変化する影響を強く受け、買手候補が見つかりやすいタイミングというのが日々変化していきます。
決断が遅れれば遅れる程、買収企業を見つけるのが困難になり、希望とはかけ離れた条件で会社を買収もしくは譲渡や売却してしまうことになりかねません。
まずは思い立った時に早めに行動をすることが大切です。
特に買手側企業は、買手企業として買収ニーズを登録するようにしましょう。
日常からM&A情報に目を通しておくことが大切です。
いい企業はどんどん先に買収されてしまうため、ライバル企業に先を越されないように早めの行動を取ることはM&Aを成功させるための絶対条件となります。
自社への理解
M&Aは、買手企業売手企業に関わらず、自社への理解をより深めなければいけません。
買手企業であれば、自社の「強み」「弱み」などを深堀して、自社の強みを更に強くし、自社の弱みを克服できるM&Aにすることが重要です。
変わって売手企業は、買手企業に高く事業価値を算定してもらうためにも
- 顧客別や商品別の採算性(売上高)
- 強み
- 弱み
- 課題
- 技術
- 従業員
- 取引先 など
買手企業からの質問にすぐ答えられるようにしておく必要があります。
あわせて、
- 従業員は継続雇用されるのか?
- 取引先との関係は維持されるのか?
- 売買価格はどの程度か?
- 譲渡価格はいくらに設定するのか?
などもある程度の質問事項について想定しておくことが大切です。
デューデリジェンス
M&Aにとって何にもまして重要になるのがこのデューデリジェンスです。
デューデリジェンスとは買手企業が売手企業に行う調査であり、その内容は多岐に渡ります。
- 財務
- 法務
- 税務
- 労務
- 無形資産
- 有形資産
- 商流
- 取引先
- 従業員
- コンプライアンス など
会社を成す全ての資産と負債を露わにして企業価値を算定します。
デューデリジェンスは一般的に専門家が行い、実務上は買手企業と売手企業が依頼した専門家が連携して行う事となります。
専門家は「税理士」「公認会計士」の他「弁護士」「司法書士」「社会保険労務士」など、デューデリジェンスを行う上でその分野に精通した専門家にそれぞれ依頼することとなります。
徹底したデューデリジェンスが、M&Aを成功させるための最大のポイントであり、デューデリジェンスが不十分であることがM&Aが失敗する最も大きな理由になります。
尚、簿外債務や訴訟リスク、セクハラを始めとした社内環境問題など、予想していなかった懸念事項や問題が起きた場合の賠償等を、対策として最終契約書に入れるなどが必要になるケースがあります。
経営者同士の人間関係
買手企業売手企業両方の経営者同士の人間関係もM&Aに大きな影響をもたらします。
特に買手企業だからといって偉いわけではありません。
特に中小企業にとっては重要なのは「人」であることがほとんどです。
人材をないがしろにするような態度は従業員の信頼を無くし、取引先との関係性が崩れる可能性もあります。
その場合は企業としての価値大幅に下がってしまいます。
M&Aで事業を円滑に引き継ぐためにも、全経営者に会社に残ってもらうこともあるため、良好な人間関係を築いていくことが大切なのです。
取引金融機関との協力
M&Aは全額自己資金で賄えるのであれば大きな問題にはなりませんが、融資金をもってM&Aを行う場合は、取引先金融機関をないがしろにしてはいけません。
仮に融資が通らないなんてことがあった場合は、売手企業に多大な影響を与えることとなります。
そのためM&Aを検討している経営者は、普段から取引先金融機関との関係を良好にしておき、いざという時に協力してくれるような体制を整える必要があります。
M&A の相談自体も早い段階で金融機関に相談しておくことも手段の一つです。
従業員や取引先との関係
M&Aは最終契約が済んだ段階で、新旧の経営者がそろって社内外へM&A成約を開示します。
尚、中小企業の場合は、株式に譲渡制限があるため、事前に株主や取締役には開示しておくケースが多いです。
ここで判断を誤ってはいけないのは幹部社員への開示のタイミングです。
新旧の経営者でどのタイミングで開示するのかは、しっかりと相談して決定しましょう。
その他、従業員や取引先に対する情報を開示した後も、良好な関係を築いていけるように積極的にコミュニケーションを行うことが重要です。
積極的なコミュニケーションが売手企業の従業員からの不満軽減に繋がり、M&A後の人材流出を防ぐことが出来ます。
シナジー効果
M&Aは買手企業、売手企業双方にプラスであることがM&A成功の条件と言えます。
そのため、出来るだけ早い段階で、かつ分かりやすい形でシナジー効果を上げることが重要になります。
例えば、仕入の一本化や、設備の融通、新商品の開発などが、周りに分かりやすくシナジー効果を発揮することが可能です。
いち早く「M&Aをしてよかった!」と社内外にアピールすることも、M&Aの成功のポイントと言えるでしょう。