「融資以外で資金調達する方法はある?」
「返済不要で資金調達したい!」
このような疑問や不安を抱えている人は少なくありません。
結論から言いますと、融資以外で資金調達する方法はあります。
しかし、しっかり内容を理解しなければ、自分の希望する金額を調達できないケースも多いです。
まずは融資以外で資金調達にどんなものがあるか確認しておきましょう。
今回は、融資以外の資金調達方法について紹介します。
融資以外に資金調達する方法
金融機関から受ける融資以外にも資金調達をする方法はいくつかあります。
今回は代表的な資金調達方法を5つ紹介します
- クラウドファンディング
- 補助金
- ベンチャーキャピタル
- ファクタリング
- 資産売却
それぞれ詳しく解説していきましょう。
クラウドファンディング
クラウドファンディングとは、インターネットを通じて不特定多数の人に資金提供を呼びかけ、事業に賛同してくれた人から資金を集める方法です。
市場開拓や新規事業を始めるにあたってクラウドファンディングを行う企業が増えてきており、融資や増資による資金調達ではないことから不確実性の高い新規事業などをクラウドファンディングによってスタートするケースも多くなっています。
ただし、多くの協賛が得られるかは別問題であり、予定していた金額を調達できない可能性もある点に注意が必要です。
クラウドファンディングは、特に「スモールビジネス」に対して有効な資金調達手段と言えるでしょう。
尚、クラウドファンディングに掲載することで、ノーリスクで新規事業のテストマーケティングが可能となり、新規事業に対する可能性を問うためにクラウドファンディングを行うケースもあります。
補助金
令和3年度の目玉政策である「事業再構築補助金」をはじめ、持続化補助金、ものづくり補助金など、要件に当てはまれば国から補助金をもらうことが出来ます。
基本的に補助金で行う事業は、国が今進めたい事業に対して積極的に関与する事業者を補助するものが多く、例えば事業再構築補助金であれば「コロナで毀損した既存ビジネスモデルからの脱却」を支援したい国と、新しい事業を起こしたい事業者のニーズがマッチすることで補助を受けられます。
ものづくり補助金に関しても、最先端の設備を導入することで労働生産性が上がったり、給与賃金が上がったりすることを一つのポイントとして行っています。
補助金は融資ではないため、返還不要の資金となります。
ただし、補助事業で取得した設備に関しては一定の期間売却が出来ないなど制約がありますので、注意が必要です。
尚、補助金は原則「運転資金」として使えない場合が多いので注意が必要です。
ベンチャーキャピタル
ベンチャーキャピタルとは、未上場の新興企業に出資して株式を取得し、将来的にその企業の株式が公開、つまり上場したときに売却することで、大きな値上がり利益の獲得を目的とする投資ファンド及び投資会社のことを指します。
融資とは違い株式取得による資金提供であることから、企業としては原則返済不要で資金調達が出来ます。
また直接資本を増やすことになりますので、金融機関からの評価も上がり、融資を受けやすくなるというメリットもあります。
ただし、ベンチャーキャピタルが資金支援をしてくれるのは、ベンチャーキャピタルが将来性を見込んだ会社であることが条件になります。
また、必要な金額を支援してくれるかは別問題なので、満足行く資金調達が出来ないケースもあるため注意が必要です。
ファクタリング
ファクタリングとは、債権を期日前に一定の手数料を控除して買い取るサービスのことです。
一般的には売掛金に対して行う手続きとなり、売掛金の入金前に現金化したい場合に用いられる資金調達の手段となります。
融資ではないため、ファクタリングは売買契約によって行われます。
尚、ファクタリングで重要なのは売掛先の信用力ですので、ファクタリングを希望する業者に対する審査は行われません。
法人でも個人事業主でも、延滞中であっても、赤字決算であっても基本的には問題はありません。
ただし、売掛債権先が信用不安であれば、ファクタリング会社に買い取ってもらえない可能性もあるため注意が必要です。
尚、ABL(売掛債権担保融資)は売掛債権を担保に融資する方法であり、ファクタリングとは性質が異なりますので注意してください。ABLは信用審査もありますし、返済も必要になります。
資産売却
自社で持っている資産を売却し現金化することで資金調達するケースもあります。
売却資産としてよくあるのは
- 建物
- 土地
- 車その他設備
- 有価証券
- 営業権等の権利 など
以上のような固定資産です。
固定資産売却により資金調達が可能となる他、維持費等の削減もできるため会社を正常化する上でも有効な手段と言えます。
ただし、資産を売却して実際に資金が手に入るのには時間が必要になる他、希望する金額の資金調達が出来ない可能性がある点にも注意しなければいけません。
まとめ
- 融資以外にも資金調達する方法はある
- 融資以外の資金調達は、希望金額まで調達できるかどうかは分からず注意が必要
- 融資以外の資金調達は、資金が入金になるまで時間がかかるためスケジュールに注意が必要
融資以外の資金調達は総じて、「希望金額」及び「資金調達までの時間」に注意が必要です。
例えば、今月末に支払期限が来るものに対して補助金を活用する、などは全くお門違いの考え方です。
期限が来るものに関しては融資の運転資金で対応することが大前提で、新事業ならクラウドファンディングやベンチャーキャピタル、設備導入なら補助金、など資金使途に合った資金調達を検討することが重要です。
資金調達もこれで安心!税理士に頼むとこんなメリットがある