避難勧告が廃止されました
令和3年5月に内閣府は避難情報に関するガイドラインを改訂し、今まで「避難勧告」「避難指示(緊急)」があった警報レベル4の分割をやめ、警報レベル4は避難指示に一括し、「警報レベル4までには必ず避難」という位置づけを行いました。
これは令和元年の台風19号等による災害の経験を踏まえ、「避難勧告」と「避難指示」の2つが存在していたものを、よりわかりやすく、避難を促しやすいものにするためです。
また、旧来警報レベル5の「災害発生情報」についても「緊急安全確保」という名称に改め、災害が発生している、又は切迫している状況に取るべき対応(避難よりも命を守る行動を優先する)を分かりやすくしました。
中小企業の防災・減災の事前対策へ
昨今では、企業の社会的責任(CSR)として防災・減災への取り組みが見られるようになりつつあります。
そんな中、中小企業が行う防災・減災の事前対策を後押しするため、国は「事業継続力強化計画認定制度」を行っています。
計画が認定されると、中小企業の防災・減災に対する設備が特別償却20%となる「防災・減災投資促進税制」は平成31年度税制改正で制定されました。
この税制は
機械装置:自家発電機、排水ポンプ等は100万円以上
器具備品:制震・免震ラック、衛星電話等は30万円以上
建物附属設備:止水板、防火シャッター、排煙設備等は60万円以上
が、対象となります。
また、税制のほかにも認定を受けた企業に対する支援策として、自然災害等のリスクを踏まえた事前対策の実施には金融支援が受けられ、補助金の優先採択も行われるとのことです。
新型コロナウイルス感染症を鑑みる追記
令和2年10月からは、感染症等への対応が喫緊の課題であるとして、事業継続力強化認定制度の支援対象に「サイバー攻撃・感染症」も追加されました。