税金基礎知識ブログ

税務調査では妻の通帳が確認される?不審な資金移動はすぐばれる。

税務調査では妻の通帳が確認される?不審な資金移動はすぐばれる。

「税務調査の事前通知が来たけど、妻の通帳も確認されるって本当?」
「妻の通帳にお金を入金しているけど、問題になる?」

このような不安や疑問を抱えている人は少なくありません。

結論から言いますと、夫が妻の通帳に資金を入れている場合は「名義預金」「相続税脱税」「贈与税脱税」「所得税脱税」等、様々な脱税として疑われる可能性があります。

夫婦なんだからどっちの通帳に入れても問題ないと考えている人は、税務調査で指摘される可能性があるので注意して下さい。

今回は、税務調査で妻の通帳が確認される理由について紹介します。

税務調査で妻の通帳は確認される?

税務調査で妻の通帳が確認されるケースがあります。

そもそも税務調査は「正確に納税申告を行っているのかどうか」を確認するために行われます。

税務調査が行われる対象は「法人」「個人事業主」「相続」「贈与」などに該当する場合ですので、妻が給与所得者であったり専業主婦である場合が一般的に該当する事はありません。

例えば、個人事業主の人に税務調査が入ったとしても、基本的に妻の通帳は関係ないと主張できるはずです。

しかし、税務調査では妻の通帳が確認されるケースがあります。それはなぜでしょうか。

理由として考えられるのが、例えば妻が専業主婦だったとして、妻の通帳に多額の預金があるケースは「名義預金」であると疑われる可能性が高いからです。

詳しく説明していきましょう。

妻の通帳のお金は名義預金?

名義預金とは、本来は別の人の預金であるものの、その人に名義を変えて保管しておく預金に事です。

ここでいえば、本来は夫のお金であるのに対し、そのお金を妻の通帳に入金し続けていれば、その通帳のお金は名義預金として扱われます。

名義預金の何がいけないのかと言えば、そこに脱税の可能性がいくつかあるからです。

贈与税の対象

仮に夫婦間で有っても年間110万円を超える贈与は暦年贈与の基礎控除を超えるため贈与税の対象となります。

夫婦間の資金管理は、生活口座として利用されることもあるため、いくらから110万円を超えたのか分かりにくい場合も多いですが、一般的に相続税対策等で事前に妻の通帳に預金を移動させるケースなどは贈与税の対象となります。

これは夫の通帳から妻の通帳に振替するケースの他にも、夫の現金をを妻の通帳に入金する場合も同様に扱われます。

仮に夫が個人事業主で、事業で売上げたお金を税金対策として妻の通帳に入金している場合は、過少申告及び贈与税の脱税として扱われるため絶対にやめましょう。

所得税の対象

先ほど少し説明しましたが、事業で売上げたお金を売上計上せず妻の通帳に入金することは脱税行為なので絶対にやめましょう。

妻の通帳に入金していたらバレないと思っている人も多いですが、基本的に税務調査でバレると思っていた方が良いでしょう。

例えば妻がパートしている場合でも、月に30万円近く口座に入金が有ればパートの給与だと嘘をついてもすぐにバレてしまいます。

これが仮に専業主婦だった場合、専業主婦の通帳に多額の預金があるのが不自然なのと同じです。

相続税の対象

一般個人の人が税務調査に入られる可能性は「相続税」「贈与税」の調査である場合がほとんどです。

多額の資産を持っている人は何かと相続対策の手段を講じますが、そこで良く行われるのが生前贈与です。

先ほども言いましたが、年間110万円までの贈与は暦年贈与の対象になるため税金はかかりません。

しかし、相続隠しのため生前に多額の現金(110万円を超える)を妻の通帳に入金しているケースで贈与税の申告をしていないケースは脱税として扱われます。

税務調査はお金の流れが確認される

税務調査では

  • お金がどこから入り
  • どこへ移動したのか

この二点が確認されます。

税金とはお金の移動時に科せられることから、夫の税務調査であっても、その資金の移動先が妻の通帳であれば、妻の通帳も税務調査の対象として確認されます。

仮に名義預金だと判断された場合で、贈与税や売上の過少申告が疑われた場合は脱税となり延滞税と加算税が両方科されることから、お金の流れはしっかりと確認し正確な申告をするように心がけましょう。

税務署の職員は税務調査を何回も行っているプロですので、一般人が考えつくような資産隠しは基本的にすぐバレます。

それならば税理士に依頼してまっとうな方法で節税を講じた方が健全と言えます。

「贈与」「相続」等の相談、または個人事業主や法人経営者の人は、一度税理士に相談しておくのが良いかもしれません。

まとめ

  • 妻の通帳を名義預金として使っている場合、脱税として指摘されるケースがある
  • 税務調査で不審な資金の流れが疑われたら、妻の通帳も確認される
  • 税務調査のみならず、「贈与」「相続」「所得税」等が絡むケースは税理士に相談

まずは、脱税になるような資金の移動は止めるようにしましょう。

また自分で稼いだお金は自分のお金です。

税金対策のため妻名義の預金に入金しても名義預金として結局自分のお金として換算されます。

仮に妻への入金が相続対策で無申告贈与していた場合などは、脱税になるため加算税が科せられます。

加算税は最大で本税の40%にも及ぶため、バレた時のペナルティが割に合いません。

もし税金を少しでも減らしたいと考えているのであれば、税理士に一度相談するのが良いでしょう。

税理士に依頼して正しい方法で節税を講じるのが一番です。

税務調査は税理士と乗り切る!正しい申告で毅然とした対応をする

注目記事 最新記事
  1. 別表六(三十一)の誤記載に注意喚起
  2. 途中入社の方の住民税の特別徴収への切替手続きは済んでいますか?
  3. 相続税法第58条の改正
  4. 相続税の納税資金として融資を受けることは出来るのか?
  5. 決算で減価償却費を利用した利益調整を行う方法
  1. 年の中途に退職した人の年末調整
  2. 保険料控除証明書の到着は必要な保険か否かを見直す好機です
  3. 採用と健康状態の調査
  4. 見落としがちな「逆パワハラ」
  5. 不法就労助長とリスク

税務知識ブログカテゴリー

PAGE TOP