「顧問税理士は複数いても大丈夫?」
「現在の顧問税理士以外の意見が聞きたい」
このような疑問や不安を抱えている人は多いです。
結論から言いますと、顧問税理士は複数いても問題ありません。
ただし、複数いることによって受けられるのはメリットだけではないので、デメリットも併せて把握しておくようにしましょう。
今回は顧問税理士が複数いるメリットとデメリットについて解説します。
【目次】
顧問税理士は複数いても問題ない
顧問税理士が複数いることに対して疑問に思う事がある人も多いでしょう。
結論から言いますと、顧問税理士は複数いても問題ありません。
実は、税理士にも専門分野があり、専門分野に併せて依頼する方が依頼者側もスムーズにいく場合が多く、わざわざ専門外のことを一人の税理士に依頼する必要はありません。
逆にデメリットが多くなることもありますので、専門分野に合わせて税理士を利用するように考えた方が良い場合も多いです。
例えば
「記帳代行、申告代行はA税理士」
「B税理士は補助金やM&A相談」
と、専門分野に合わせて利用すると良いでしょう。
顧問税理士が複数いるメリット
顧問税理士が複数いると、いわゆるセカンドオピニオンを聞くことが出来ます。
複数の専門家に判断を仰ぐことで、納得のいく結果を得られる可能性が高まります。
顧問税理士が複数いるメリットには以下のようなものがあります。
- 顧問税理士との意見が相違が解消する
- 「コンサル」「補助金」「事業承継」「相続」など必要な用途に応じて依頼できる
それぞれについて詳しく説明していきましょう。
顧問税理士との意見が相違が解消する
顧問税理士が一人の場合、依頼者自身に納得が出来ないことがあっても、顧問税理士に反対出来ないケースが多いです。
納得できないケースは以下のような原因から起こります。
- 納得のいく説明がされていない
- 顧問税理士が計算をミスしている
例えば
決算申告時に「支払う税金が高すぎる」など、会計について税理士に全て任せている依頼者であっても、ポイントで違和感を感じる場合がありあす。
顧問税理士が見直しして納得のいく説明をしてくれればいいのですが、してくれない場合は違和感を抱えたまま申告することになり、最悪の場合ミスして多くの税金を支払う必要があるケースもあります。
複数の専門家に依頼すれば様々な角度で判断が出来るので、このようなミスが起こりにくく、納得のいく意見を聞ける可能性が高まります。
必要な用途に応じて専門家に依頼できる
必要な用途に合わせて専門家に依頼するケースも多いです。
例えば
「補助金はこの人」
「M&Aはこの人」
「事業承継はこの人」
など、専門分野に合わせて複数の税理士に依頼する場合です。
これらの専門分野は税務や処理が複雑で、やったことの無い税理士に依頼すると取り返しのミスが起こる可能性もあります。
専門分野に併せることで、ミスが起こりにくくスムーズに依頼が遂行される可能性が高いです。
顧問税理士が複数いるデメリット
顧問税理士が複数いることで以下のデメリットを受ける可能性があります。
- 報酬が高い
- 意見が完全に相違していて決められない
- 顧問税理士との関係が悪化する
それぞれ詳しく説明していきましょう。
報酬が高い
顧問税理士には税理士報酬を支払う必要がありますので、複数の税理士を付けるのなら人数分税理士報酬を付けなければいけません。
税理士報酬は依頼内容によって変わりますが、顧問として税理士に依頼するのであれば安いものではありません。
複数の税理士に依頼するのであれば報酬面については必ず確認しておくようにしましょう。
意見が完全に相違していて決められない
複数の税理士に依頼すると完全に意見が分かれることも多いです。
この際にどっちの判断に任せるのか決めるのは依頼者本人です。
しっかり税理士の話を聞いて自分が正しいと思う方に判断する事が大切です。
実はセカンドオピニオンを依頼して意見が食い違うことは意外と多いので、様々な意見を取り入れながら最善と思う方法を取っていく必要があります。
顧問税理士との関係が悪化する
一番気を付けていきたのが、メインで使ってい顧問税理士との関係が悪化することです。
複数の税理士に依頼するのは現在では当たり前になってきましたが、それでも「この会社の税理士は私だけだ」とプライドを持って仕事をしている税理士も少なくありません。
他の税理士にも依頼や相談をしていると知ったら、関係が悪化する可能性があります。
もし、「事業承継相談だけ別の人に依頼したい」と思っているのであれば、関係が良好な先であるのなら予め、「事業承継相談は別の税理士に頼む」と伝えておくのも大切です。
まとめ
- 顧問税理士が複数いることは問題ない
- 顧問税理士が複数いると専門分野に合わせて依頼出来るメリットがある
- 顧問税理士が複数いると関係が悪化したり、判断が迫られるデメリットがある
顧問税理士が複数いると多くのメリットを受けられますし、事業をしていく上で多くの人の意見を聞くことは大切です。
ただし、報酬が高くなったり、場合によっては顧問税理士との関係が悪化する可能性もありますので注意して依頼するようにしましょう。