「税務調査に入られやすい個人事業主ってどんな人?」
「フードデリバリー請負をしているけど今まで申告していなかった。問題ある?」
このような疑問や不安を抱えている人は少なくありません。
結論から言いますと、税務調査に入られやすい個人事業主にはある特徴があります。
その特徴を押さえておくことで、税務調査のリスクを回避できる可能性があります。
そこで今回は、税務調査に入られやすい個人事業主の特徴について徹底的に解説してきますので、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
税務調査に入られやすい個人事業主の特徴
税務調査に入られやすい個人事業主には以下のような特徴があります。
- 起業後3年後経過している
- 売上高が1,000万円を超えている
- 売上高が1,000万円ギリギリのラインで申告している
- 海外投資を行っている
- 無申告事業者
それぞれについて詳しく説明していきましょう。
起業後3年後経過している
起業後3年経過した場合、税務調査が入る可能性があります。
起業後調査は申告内容について検証が行われるのはもちろんのこと、「しっかり帳簿を付けているか」「帳簿を保管しているか」「どんな事業を行っているのか」など確認のために入る場合も実は多いです。
そのため、正確な申告を行っている場合は特に心配する必要もありません。
税務署から求められた書類を提出し、説明できれば問題なく終わるでしょう。
尚、税務調査では過去3年間に遡って指摘することが可能になります。
3年経過したら、税務調査の可能性も鑑み、過去の申告や資料について改めてチェックしておくのが良いでしょう。
ただし、税務調査は起業後3年が経過する前に来る可能性や、10年経っても来ない場合もありますので一概には言えない点に注意して下さい。
売上高が1,000万円を超えている
売上高が1,000万円を超えていると、消費税の課税事業者となり消費税の納税義務が発生します。
消費税の課税事業者となった場合、所得税以外にも消費税も税務調査の対象となるため、税務調査が入る可能性が高まります。
売上高が1,000万円ギリギリのラインで申告している
売上が1,000万円をいかない、ぎりぎりのラインで毎期申告している人は税務調査が入る可能性が高いです。
毎期1,000万円ぎりぎりの申告は、実際は消費税の納付義務があるのにも関わらず過少申告をしている可能性があるという観点から調査が行われます。
税務調査によって本来1,000万円を超える売上があったのにも関わらず過少申告があった場合は、ペナルティ額も多くなるため注意が必要です。
海外企業との取引がある
海外との取引がある個人事業主は税務調査が入る可能性が高まります。
近年であれば、オンラインを利用した海外取引が増えてきており、税務署も対策に乗り出しています。
特に、海外事業者を通じた暗号資産取引で莫大な利益を得ている人は要注意です。正確な申告が行われているのかを把握する目的として、税務調査が行われる可能性があります。
無申告事業者
個人事業主で無申告であれば、そもそも税務署が調査をすることは無いと勘違いしている人がいますが、それは間違いです。
実は、取引先の反面調査や、金融機関に対する預金調査、第三者による密告などで発覚するケースは十分あり得ます。
また、個人事業主で、無申告の必要性が無いと勘違いして申告してこなかった人もいるでしょう。
その場合は本当に申告義務がないのかを含めて、税理士に相談しておくことが大切です。
税務調査の時に「知らなかった」では済まされません。
自ら進んで修正申告を行った方が納める税金は少なくなるので、一度過去の帳簿も含めて確認しておくことが望ましいでしょう。
近年の税務調査の傾向
近年の税務調査としては
- 海外取引が多い事業者の調査
- デリバリー請負業務を行っている事業者の調査
- 富裕層に対する調査
- 無申告事業者への調査
が対象になる傾向があります。
特に海外との取引がある事業者は「租税回避のための事業ではないか」「資産を隠すための目的で海外へ資金を流していないか」などを調査されるようです。
正確に申告を行っていればもちろん問題ありませんが、グループ企業間同氏の取引であれば疑われる可能性が高くなるので注意するようにしましょう。
また、近年急激に増加した「ウーバーイーツ」や「ウォルト」などのフードデリバリーサービスを請負契約で行っている人も注意が必要です。
初めて副業として業務請負契約をしている人も多く、分からないまま無申告でいる事業者も多いため、問題視されています。
フードデリバリーを請負で行っている個人事業主は今一度自分の申告に間違いが無いか確かめるようにしましょう。
また、今まで無申告で来た人も、修正申告はいつでも出来るため、正しく申告して税金を支払うようにしましょう。
税務調査で指摘されてしまっては、本税よりも重い税金が科せられることになります。
税金のことで困ったらお近くの税理士に相談してみて下さい。