「住宅ローン控除の適用要件について知りたい!」
「給与所得者でも確定申告が必要って本当?」
このような不安や疑問を抱えている人は少なくありません。
結論から言いますと、住宅ローン控除にはいくつか適用要件があり、それらを満たしていなければ受けることが出来なくなります。
もしかしたら住宅ローン控除を受けられないで大きな損をしてしまうかもしれません!
そうならないように一緒に確認していきましょう!
今回は住宅ローン控除の適用要件について徹底的に解説していきます。
【目次】
住宅ローン控除を受けるためには確定申告が必要?
住宅ローン控除を受けるためには、確定申告をする必要があります。
給与所得者であっても確定申告しなければ住宅ローン控除を受けることができません。
今まで確定申告したことが無かった人が確定申告に対して不安を抱えているケースは少なくありません。
住宅ローン控除を確実に受けるために事前に確認しておきましょう。
入居1年目手続き
住宅ローン控除を受けるためには「確定申告」が必須条件となります。
また、確定申告手続きは入居した翌年の確定申告期限内に、必要書類を揃えた上で確定申告書類を作成し、添付書類と併せて管轄の税務署に申告しなければなりません。
提出方法は、税務署窓口に直接届ける他、電子申請(e-Tax)なども利用することが出来ます。
尚、確定申告の書類作成や必要書類については税務署の窓口で相談に乗ってもらえるため、不安のある方は窓口に直接届けておくことが確実です。
入居2年目以降の手続き
1年目は全員が確定申告しなければいけませんが、給与所得者の場合2年目以降は年末調整で住宅ローン控除を受けることができるので確定申告は不要となります。
ただし個人事業主、フリーランスの人や、年収2,000万円以上ある会社員など年末調整を利用出来ない人は2年目以降も確定申告する必要があるため注意して下さい。
住宅ローン控除の適用要件
住宅ローン控除を受けるためには、いくつか要件があります。
これから紹介する要件にそれぞれ適用していなければ住宅ローン控除を受けることが出来ません。
利用者(債務者)の適用要件
住宅ローン控除を利用するためには、利用者の年収が3,000万円以下の個人である必要があります。
会社員・公務員・個人事業主いずれであっても同様の要件となります。
年収が3,000万円を超える場合や、法人などは住宅ローン控除の適用を受けることが出来ません。
「年収」とは「手取額」ではなく、社会保険料や所得税などが源泉徴収される前の総支給額となります。
仮に副業などをやって収入を得ている場合は、その収入も年収に含んで計算します。
個人事業主の場合は、売上から必要経費を差し引いた所得が、年収として計算されます。
尚、年収要件は令和4年の税制改正によって2,000万円に引き下げられるため注意が必要です。
住宅(担保物件)の適用要件
控除対象となる住宅は
- 新築住宅
- 中古住宅
- リフォームや増改築住宅
それぞれの場合で以下の条件を満たす必要があります。
<新築住宅>
居住の要件 | 新築または取得後6か月以内に入居し、控除適用を受ける年の12月31日まで引き続き居住していること |
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建物の面積 | 登記上の住宅の延床面積が50㎡以上であり、自己の居住用部分の延床面積が建物の2分の1以上であること |
<中古住宅>
居住の要件 | 新築または取得後6か月以内に入居し、控除適用を受ける年の12月31日まで引き続き居住していること |
---|---|
建物の面積 | 登記上の住宅の延床面積が50㎡以上であり、自己の居住用部分の延床面積が建物の2分の1以上であること |
建築年数 | 新築後20年以内、マンションなど耐火建築物は25年以内であること。ただし、築年数にかかわらず新耐震基準に適合している住宅や、既存住宅売買瑕疵保険が付保されている住宅であれば利用可能 |
その他 | 生計を一にしている親族等からの購入、贈与による取得でないこと |
<リフォームや増改築住宅>
所有の要件 | 自身で所有し、居住するための家屋のリフォーム・増改築であること |
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居住の要件 | 増改築の日から6か月以内に入居し、控除適用を受ける年の12月31日まで引き続き居住していること |
建物の面積 | 登記上の住宅の延床面積が50㎡以上であり、自己の居住用部分の延床面積が建物の2分の1以上であること |
工事の要件 | 増築、改築、建築基準法に規定する大規模修繕・模様替えの工事、一定の耐震工事・バリアフリー工事・省エネ改修工事に該当 する工事を行うこと |
工事の費用 | 工事費用の額が100万円を超え、その2分の1以上の額が自身の居住用部分の工事費用であること |
住宅ローンに関する適用要件
住宅ローンそのものの契約内容によっても適用要件があります。
- 返済期間が10年以上
- 分割返済であること
- 銀行や信用金庫、住宅金融支援機構などからの借入金であること
以上の全てを満たしている必要があり、親族や会社からの借入等では住宅ローン控除の適用を受けることは出来ません。