口頭の注意と文書の注意の使い分け
従業員に対し業務上の問題行動があったとき、通常最初は口頭で注意するでしょう。
気が付いた時その場で口頭注意するのが一般的ですが、業務上の注意を同じ人に繰り返しする場合、前に注意をした記録もなく、口頭注意の効果がない時はその社員に文書で指導をすることになるでしょう。
まったく反省してない場合、指導が理解されていない場合、反論して聞き入れない時なども文書指導になるでしょう。
文書やメール等で出す前と後に確認を
文書指導は事実関係の確認をして言い分を聞いてからにしましょう。
話がこじれないように注意を払いましょう。
指導書は出来事から数日以内に注意指導をする方が効果があります。
最初の段階では今までの経緯から解雇と思っていたとしてもそれが前提の文書ではなく、改善してほしいところを指導します。
口頭で指導してきたこと、改善してほしいこと等の記載が必要でしょう。
社員の思っていることと会社の意図が違っているときがあります。
指導内容は本人にちゃんと伝わっているのか確認が必要です。
文書は口頭で言うよりその場の感情などに左右されにくいでしょう。
文書指導した内容が冷静で、事実であり、業務上の指導を超えたものでなければパワハラと言われることもないでしょう。
また、会社が注意をしていることを理解してもらうには文書は「である調」にする方がよいでしょう。
文書名は何にするか
指導をする目的なら「指導書」「改善命令書」などで出しますが、柔らかく「今後の業務について」等の表題でもよいのではないでしょうか。
勤務態度を改善してもらうためのものであり、それでも改善しない時は懲戒処分、契約の終了も検討せざるをえないことを付け加えることもありえます。
「警告書」などはさらに次の段階となるでしょう。
また、文書は他の人のいない部屋などで面談で渡すのが適当です。
なるべく受領サイン欄はあるとよいでしょう。
従業員が受け取りを拒否したときやその場で破棄したときは、内容を読み上げ指導書に顛末を記載しておくことが必要です。