「税務調査に入られないか心配」
「税務調査の時に専門家に立ち合いしてほしい」
このような不安や疑問を抱えている人は多いです。
結論から言いますと、税理士に依頼することで税務調査の対策が出来ます。
もちろん立ち合いもしてくれるので、税務調査に不安がある人は一度相談してみてはいかがでしょう。
今回は、税務調査を税理士と乗り切る方法について紹介します。
【目次】
税務調査とは
税務調査とはそもそもどのような調査を指しているのでしょうか。
税務調査には
- 強制調査
- 一般調査
の二つの調査があります。
強制調査とは、多額の脱税が疑われる会社に対して強制的に行われる調査のことです。
かわって一般調査とは、任意で行う税務調査のことです。
一般的に言われている税務調査はこの「一般調査」のことで、過去3年分程度の申告や帳票類を調べられて、脱税や申告漏れが無いか調査が行われます。
一般調査は事前に税務署から連絡が来ますので、書類の準備などはあらかじめ用意しておくことが出来ます。
一般的に税務署が事前通告なしに突然やってくるケースはありません。
税務調査の流れ
税務調査は以下のような流れで行われます。
- 税務署から連絡が入る
- 調査の日程調整
- 税務調査
- 指摘等
- 修正申告し納税
- 納税が出来ない場合は税務署と協議→更生※→納税
※更生とは税務署が強制的に不足額を決定すること。なお更生に納得できない場合は国税不服審判所に裁決を仰げる他、訴訟を起こすことも可能です。
税務調査で指摘があった場合は、修正申告する場合でも更生する場合であっても、悪質な場合は重加算税などのペナルティが加算されるケースがあります。
仮に重加算税がかけられなくても、修正申告までの間は納税の延滞をしていたことになるため、延滞税がかかることは覚悟しなければなりません。
税務調査は税理士と乗り切る
税務調査が入った時にはどのような対応をするのが良いのでしょうか。
一番安心できるのは、顧問契約している税理士に対応をお願いすることです。
特に会計の全てを税理士にお願いしている場合は、ペナルティが課せられると税理士の信頼問題にも関わるためしっかり税務調査に対応してくれます。
また、顧問契約していない場合でも税務調査時だけスポットで対応してくれる税理士も存在します。
税務調査が入ると分かったら、出来れば専門家の助けを得る方が良いです。
実績のある税理士であれば、安心して任せられるので、税務調査となっても焦らず毅然とした態度で対応することが大切です。
税務調査の立ち合いを税理士に依頼するメリット
それでは税務調査を税理士に立ち会ってもらう具体的なメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
- 事前準備が出来る
- 税務署との調整を任せられる
- 無理な要求は拒絶してくれる
- 税理士がいることで結果が変わる
それぞれ詳しく説明していきましょう。
事前準備が出来る
税務調査では事前に連絡が来るため、事前に準備出来ますが、会計のことをあまり分かっていなければ税務署が希望する書類を全部揃えられない可能性もあります。
そうなると税務調査の時にずっと税務署職員につきっきりにならなければならず、本業に影響が出かねません。
税理士がいることで、事前に通告された書類を全部揃えておくことが可能です。
また、事前通告されていない書類や今回の税務調査では対象外の書類については拒否することが出来ます。
税務署との調整を任せられる
税務調査の場合は、事前通告の際に「なんの調査」なのかをはっきりさせる必要があります。
なぜなら、調査官は「目的以外の調査」は原則することは出来ないためです。
税理士があらかじめ調査対象について把握することで、調査当日税務署から経費根拠や、書類提出を求められた際に対応が可能です。
税務調査は決められた期限内で、その場で終わらせることが原則なので、税理士が書類を把握し提出することでスムーズな税務調査が可能です。
無理な要求は拒絶してくれる
税理士がいることで税務署職員からの無理な要求を拒絶してくれます。
例えば、調査対象外の書類や通帳の提出を求められた場合です。
先ほども言った通り、税務調査は「目的外の調査」が出来ません。そのため税務署は
「タンスの中に通帳が入ってるならタンスを見せて下さい」
と、タンスの中そのものを見せるよう要求する場合があります。
目的調査が前提ではありますが、たまたまタンスの中から見つかった他の通帳を見て「たまたま別の脱税が見つかった」というケースです。
税理士がいれば、調査対象である通帳だけ税務署職員に渡して、無理な要求を拒絶してくれますが、もし誰の立ち合いもなく拒否した場合は「何か隠していることがあるな」と勘繰られたり、拒否自体出来ない場合があります。
また、時には態度の悪い税務署職員がいますが、税理士がついている場合は態度や言動を改めるように注意してくれます。
税務署長に対して文章で抗議するなども対応してくれるので、税務署の職員も無理な調査が出来なくなります。
税理士がいることで結果が変わる
実は税務調査は税理士がいることで結果が大きく変わります。
なぜなら税理士は会計を熟知しており、税務調査で何が聞かれるかを大体把握しているからです。
税法だけでなく、総合的な見地から税務署に対して反論をしてくれるため、税理士がいることで大きく税務署の判断が変わることはよくあることです。
以上の点から考えて税理士に立ち合いしてもらった方が良いでしょう。
まとめ
- 税務調査は事前に連絡が来るため対策が可能
- 税務調査は税理士に立ち合いをお願いする方が良い
- 税理士と共に毅然とした態度で税務調査を乗り切る
税務調査は正確な申告をしていれば何も不安になる必要はありません。
しかし、実際指摘された時には「どうしてこのような会計処理をしたのか」を正確に答える必要があります。
説明出来れば全く問題ないものも、指摘されてしまったら元も子もありません。
税務調査の依頼が来たら、一度会計のプロである税理士に相談することをおすすめします。