令和3年度は過去最高を記録
個人の所得・控除によって決まる控除上限金額までの寄附なら、自己負担が2,000円で返礼品が貰えるふるさと納税制度。
令和4年7月29日総務省発表の資料を見てみると、令和3年度(令和3年4月1日~令和4年3月31日)の実績は寄附額約8,302億円で前年の約1.2倍、寄附件数は約4,447万件で前年の約1.3倍と、認知が進んだ上にコロナ禍の巣ごもり需要も相まって、寄附額・件数ともに過去最高を記録しています。
総務省ではふるさと納税の受入れ額等の統計を公表しています。
ちょっと見てみましょう。
受入れランキングは北海道が独走
都道府県別で見ると、北海道の自治体の受入れ総額は1,217億円超で、2位の宮崎県は約463億円となっており、他の都府県を突き放しています。
返礼品が貰えるふるさと納税ですが、「地場産品に限る」という制約がついているため、海産物や農作物・畜産業の多い北海道への寄附額が多いのにも納得です。
ちなみに受入れ件数でも北海道が約747万件でトップとなっており、2位の福岡県が約314万人と、こちらも大きく引き放しています。
寄附の使途選択や受入額も公開
ふるさと納税は大半の自治体への寄附について、「健康医療福祉」や「教育人づくり」「子ども子育て」等、使途分野を指定できます。
令和3年度は全体の97.7%、1,746団体でふるさと納税を募集する際の使途が選択できるようになっています。
元々ふるさと納税はその名の通り「今は遠く離れたふるさとに納税するための制度」です。
故郷の政策や施策に貢献できる点も魅力の一つですから、返礼品だけでなく取組について応援する、という目的で寄附を考えるもの良いでしょう。
また、受入額実績・活用状況の両方を公表している自治体は79.9%の1,429団体、寄附者に対して寄附金を充当する事業の進捗等を報告しているのが44.6%の798団体となっています。
寄附をしたお金がきちんと使われているかどうかの公表については努力課題としている自治体がまだまだあるようです。