会計・税制の改正情報

財務省

「ウクライナとの新租税条約が署名」を公表

令和6年2月19日(月)、財務省ホームページで「ウクライナとの新租税条約が署名されました」が公表されました。

次の内容が公表されました。

  1. 2月19日(月)、日本国政府とウクライナ政府との間で「所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国政府とウクライナ政府との間の条約」の署名が東京で行われました。
  2. 本条約は、1986年に発効した現行の租税条約(所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の条約)を全面的に改正するものであり、具体的には、事業利得及び投資所得に対する課税の改正のほか、本条約の濫用防止措置、相互協議手続における仲裁手続及び租税債権の徴収共助の導入並びに租税に関する情報交換の拡充を行うものです。これらにより、二重課税を除去し、国際的な脱税及び租税回避行為を防止しつつ、両国間の投資・経済交流を一層促進することが期待されます。

(注)本条約は、ウクライナ以外の国と我が国との間で適用されている現行の租税条約に影響することはありません。

【参考1】今後の手続

本条約は、両国それぞれの国内手続(我が国においては、国会の承認を得ることが必要)を経た後、外交上の経路を通じて、その国内手続の完了を確認する通告を相互に行い、遅い方の通告が受領された日の後30日目の日に効力を生じ、次のものについて適用されることとなります。

  1. 我が国においては、
    1. 課税年度に基づいて課される租税に関しては、本条約が効力を生ずる年の翌年の1月1日以後に開始する各課税年度の租税
    2. 課税年度に基づかないで課される租税に関しては、本条約が効力を生ずる年の翌年の1月1日以後に課される租税
  2. ウクライナにおいては、
    1. 源泉徴収される租税に関しては、本条約が効力を生ずる年の翌年の1月1日以後に支払われる額
    2. その他の租税に関しては、本条約が効力を生ずる年の翌年の1月1日以後に開始する各課税年度

情報交換及び徴収共助に関する規定は、対象となる租税が課される日又はその課税年度にかかわらず、本条約が効力を生ずる日から適用されます。

【参考2】本条約の条文及びポイント
  • 「所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国政府とウクライナ政府との間の条約」

(和文)

(英文)

  • ウクライナとの租税条約のポイント

同日、外務省ホームページでも「日・ウクライナ租税条約の署名」が公表されました。

注目記事 最新記事
  1. 税金がなかったらどんなデメリットがある?税金は所得に関係なくサービスを受けられる唯一の制度
  2. M&Aにおける失敗事例について
  3. 国税の信託型ストックオプションへの見解と税制適格ストックオプションの株価算定ルール
  4. 外国為替相場の著しい変動あり15%ルールとは
  5. 決算において減価償却しないことは認められている?
  1. 年の中途に退職した人の年末調整
  2. 保険料控除証明書の到着は必要な保険か否かを見直す好機です
  3. 採用と健康状態の調査
  4. 見落としがちな「逆パワハラ」
  5. 不法就労助長とリスク

税務知識ブログカテゴリー

PAGE TOP