税務知識記事一覧

70%損金算入M&A

70%損金算入M&A

デューデリジェンス

デューデリジェンスとは、M&Aでの買収監査のことで、買収対象企業やその事業に関する情報を収集、分析及び検討する手続きです。

経営、法務、財務、人事、IT、税務、その他の観点から行われ、M&Aでの信頼性、対価・取引条件の適正性、リスクの洗い出し、などを行い、M&Aの最終判断へのゴーサインを担保するために実行されます。

リスクの契約的回避

デューデリジェンスが行われても、将来事項であるリスクがすべて解明されるわけではありません。

それで、M&Aの契約時には売り主が買い主に対し、財務や法務で虚偽事項がないことを表明し保証するのが一般的です。

それでも、リスクの顕在化を回避できず、紛争になったり、財産的損害が生じたりすることがあります。

M&A保険の普及

また、最近は、保険会社がM&A保険の商品化に積極的になっています。

売り手に表明保証違反があった時に買い手が被る損害を補償する保険とか、買い主から契約違反などで補償を請求された場合に売り手が被る損害を補償する保険とか、目にするようになっています。

税制によるリスク回避補償

そして最後に、買収会社の株式の価格の低落による損失に備えるため、その株式等の取得価額の70%以下の金額を中小企業事業再編投資損失準備金として積み立てたときは、その積み立てた金額は、その事業年度において損金算入できることとする、というリスク緩和税制が登場します。

M&Aを国策とする上で、リスク管理を税制としても取り組んでおきたい、ということで今年の税制改正で創設されました。

ただし、この準備金は、積み立て後5年を経過し事業年度以降5年間で準備金残高の均等額を取り崩して、益金算入します。

ちなみに、この税制の適用を受けるには、中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けていなければならず、その対象となるその株式等の取得価額が10億円以下という要件があります。

M&A相談における税理士業務とメリットについて紹介

インボイス制度関連記事

  1. 免税駐車場事業者のインボイス対応
  2. 小規模事業者持続化補助金の枠の種類が増加しました
  3. インボイス不登録免税業者との取引での損失額
  4. 保険代理店や保険外交員とインボイス制度
  5. インボイス制度開始:10/1 登録事業者の簡易課税選択届
注目記事 最新記事
  1. 大企業向け賃上げ促進税制のマルチステークホルダー経営宣言とは
  2. 決算をまたぐ工事がある!どうやって決算すればいい?
  3. 海外在住で日本企業にリモート勤務の所得税と社会保険
  4. 法人税・所得税の税務調査統計
  5. 通勤手当を廃止して実費精算にした場合の給与計算
  1. 令和6年度 住宅ローン控除等の改正
  2. 住宅ローン控除の要件
  3. 「復職」について考える
  4. ミッション・ビジョン・バリューとは
  5. 現物配当(現物分配)の税務

税務知識ブログカテゴリー

PAGE TOP