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税務調査って何?誰にでも分かるように簡単に解説!

税務調査って何?誰にでも分かるように簡単に解説!

「税務調査って何?どんなことが行われる?」
「税務調査の事前通知が来たけどどうしたらいい?」

このような疑問を抱えている人は少なくありません。

結論から言いますと、税務調査の事前通知が来たらまず税理士に相談して下さい。

税務調査は、調査日まで時間がありますのでしっかり対応することが大切です。

今回は、税務調査について内容や指摘された場合について簡単に解説します。

税務調査とは何か?

税務調査とは、納税者が適正に申告をしているかどうかを調べるために実地(納税者の経営する会社や自宅)で行われる調査の事です。

毎年行われますが、全法人の5%~7%程度が一年間で税務調査を受けていることから、10年に1回あるかどうかの確率で行われます。

税務調査では、実際の帳簿、生活感、経費計上の内訳を調べ、正確な申告かどうか判断されます。

例えば、現金決済をしている個人事業主で、所得が明らかに少ない場合は「現金を売上に計上していない」と疑われることが多いです。

所得100万円で、4人家族を養っている申告がされていた場合、どこかに別の収入が無ければ生活が成り立つとは考えにくいのと同じで、経営者の自宅や家族構成等から、所得の信ぴょう性が判断されます。

税務調査は基本的に任意調査となっていますが、明らかに不正の疑いがある場合は強制調査になるケースもあります。

任意調査

脱税の疑いが無い状態で行われる税務調査は任意調査となります。

任意調査では、事前に税務調査の通知が行われ「○○の調査をしたいから○○に関する帳簿を用意しておいて下さい」と原則、内容についても触れられます。

任意調査の場合は急に調査に来られることはまずありません。

そのため答弁の確認や、帳簿の確認を事前にしっかり行うことが出来ます。

注意したいのが、任意調査とは言え質問検査権(税務署職員の質問に答えなければならない義務)があることから、質問に対して黙秘をしたり、虚偽の答弁をすると罰則を受ける可能性があります。

「任意」とはあくまで、強制的に帳簿が見られたり、強制的に通知なく税務署の職員が来たりすることがないという意味で、「任意だから協力する必要はない」という意味では無いため注意が必要です。

強制調査

強制調査とは、国税局監査部が担当している「事前通知無く行われる税務調査」の事です。

一般的に強制調査は

  • 脱税の疑いが強い
  • 事前通知することで脱税の情報を隠ぺいする可能性がある
  • 脱税方法が悪質
  • 脱税額が1億円を超える

以上のようなケースに該当する場合に行われます。

尚、強制調査であっても国税局が勝手に行うことは出来ず、必ず裁判所の令状を持って調査されます。

税務調査で指摘されたらどうなる

税務調査は「正確な申告を行っているかどうか」を判断する調査であることから、税務調査で不正が見つかった場合は申請を修正しなければなりません。

これを「修正申告」と言います。

税務調査ではなく、自分自身で申告の間違いを見つけた場合も自らの意思で修正申告することが可能です。

指摘されることなく自分自身で修正申告した場合は、本来納める予定だった税金+延滞税が加算され申告することになります。

※延滞税:7.3%~14.6%の加算

しかし、税務調査を受けてから修正申告する場合は「脱税を隠そうとした」「過少申告を知っていて修正しなかった」と判断され、本来納める予定だった税金+延滞税+加算税が加算され申告されることになります。

加算税の中でも「脱税を知っておきながら修正せず、かつ悪質な場合」は最も重い重加算税というペナルティが科せられます。

重加算税は最大40%の税率となっているため、延滞税と合わせると、本来納めるハズだった税金の半分以上が加算されることになります。

仮に1,000万円脱税していたら、1,500万円以上支払うことになる可能性もあります。

税務調査の対応は税理士に対応を依頼する

税務調査は自分自身で対応することも出来ますが、会計に関してあまり自信がない人は税理士に依頼すると良いでしょう。

なぜなら、税務調査では経営者に対していくつか会計上の質問をされますが、それらについて答えられない=申告が正しくないと判断されることが多いです。

税務調査官の質問は専門的なことであることも多く、実際に答えられないケースも多いです。

そのため、税務調査の連絡が来たら税理士に連絡し、税務調査に立会してもらううようにした方がいいでしょう。

今顧問契約している税理士がいない場合でも、一度お近くの税理士事務所に相談することをおすすめします。

財務内容が分からないため立会を断られる可能性はありますが、立会が仮に出来なかったとしても、対策や税務調査の傾向を教えてくれます。

一人で悩まず、まずは一度相談することが必要です。

まとめ

  • 税務調査は毎年5%~7%の確率で行われている
  • 税務調査で指摘された場合、本税+延滞税+加算税が科せられる
  • 税務調査の事前通知が来たら税理士に相談する

税務調査をスムーズにクリアするためにはいち早く税理士に相談することが必要です。

税理士に相談して必要な対策を講じ、場合によっては立会をしてもらえるようにしましょう。

税務調査は、税金を追加で支払うか、何も無いかの2択しかなく、納税者に取ってはメリットがない物です。

仕事に支障をきたす場合もありますので、任せられる部分は税理士に依頼してしまうのも手段の一つです。

税務調査は税理士と乗り切る!正しい申告で毅然とした対応をする

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