税務知識記事一覧

令和4年度・税制改正大綱『資産課税編』

令和4年度・税制改正大綱『資産課税編』

令和4年度の税制改正(資産税)

(改正1)直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置

この制度は、親や祖父母から住宅の取得資金を贈与された際に課される贈与税を非課税とする特例です。

期限を2年間延長した上で、次の見直しが行われます。

1.非課税限度額の見直し
この制度は、富裕層優遇で「格差が固定化される」という批判もありました。

今回の改正で、非課税枠が縮小されます。

改正前
R2.4~R3.12
改正後
耐震・省エネ・バリアフリー 1,500万円
(消費税10%)
1,000万円
上記以外 1,000万円 500万円

2.適用対象となる既存住宅用家屋の要件
既存住宅家屋の築年数要件が廃止される一方で、住宅用家屋が新耐震基準に適合していることが要件に加わります。

改正前 改正後
取得の日以前20年以内に建築されたもの(耐火建築物の場合25年以内) 築年数要件なし
新耐震基準に適合していること

3.受贈者の年齢要件の見直し
民法の改正を受けて、贈与を受けた年の1月1日において20歳以上であった受贈者の年齢要件が18歳以上となります(令和4年4月1日以後の贈与より適用)。

(改正2)非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予の特例

特例承継計画の提出期限が1年延長されます(令和6年3月末日まで)。

(改正3)固定資産税等の負担調整措置

新型コロナ禍の対策として、令和3年に限り、地価が上昇しても前年度の固定資産税額に据え置く特例が設けられていました。

今回の改正で、住宅地は、予定どおり終了し、商業地は税額の据置きはやめ、地価上昇による税額の上昇幅を原則の税額の2分の1の範囲内に抑えることとなりました。

改正前
(令和3年)
改正後
(令和4年)
商業地 税額据置き 税額上昇幅を半減
住宅地 措置終了

ホテルや商業施設は、新型コロナの影響が残るため、商業地は継続となっています。

インボイス制度関連記事

  1. 民法上の組合 インボイス対応
  2. 消費税『課税事業者・免税事業者どっちが得』
  3. 9月30日は土曜日 インボイスの登録申請
  4. インボイス制度 事業者公表サイトでひと騒動
  5. 免税事業者は少しだけ非課税大家さんより有利
注目記事 最新記事
  1. 2割特例の適用に「不適用届出書」提出が必要な場合がある
  2. 通勤手当を廃止して実費精算にした場合の給与計算
  3. 小規模企業共済等掛金控除とは何?どのようなものが対象となる?
  4. 税務調査における追徴課税の平均額はいくら?こんなケースには注意する!
  5. M&Aにおける失敗事例について
  1. 中小企業の6割は防衛的賃上げ
  2. 中間申告の義務規定と中間申告無申告容認規定
  3. 相続登記は3年以内に!
  4. ダイレクト納付の新しい手続き「自動ダイレクト」4月開始
  5. 就業時間外の顧客対応

税務知識ブログカテゴリー

PAGE TOP